講義動画の圧縮

この圧縮ツールについて

PowerPointなどのスライドを使った授業を遠隔授業にする場合を想定し、動画をできる限り軽量化するツールを 作ってみました。Windows専用です。

圧縮にはffmpegというソフトウェアを使っています。 ffmpegは動画・音声の編集ソフトとして定評があり、機能も豊富なのですが、全てコマンドラインから入力しなければならないので 使いづらいという欠点があります。そこで、ffmpegに適当な「お勧め」パラメーターを与えて動画の圧縮を行う バッチファイルを作ってみました。

ここでは、フレームレート(1秒あたり何コマか)を思い切って下げ、動画の圧縮率も上げ、さらに音声も講義として 聞き取れる程度まで圧縮しています。サイズは普通に録画した場合の10分の1以下になりますが、 これでもスライド主体の動きの少ない動画であれば十分に授業に使えるはずです。

ただし、黒板の前で授業する様子を撮影したものや、実写動画を含むプレゼンターション、アニメーションを 多用したものなどはうまく圧縮できないことはお断りしておきます。また語学のように音声が重要な場合には、 音声はここまで圧縮しないほうがいいかもしれません。

使い方

準備

まずはffmpegをダウンロードします。ffmpegのダウンロードサイトから 最新版のWindows用ffmpeg(zipファイル)をダウンロードします。念のためSymantec Endpoint Protection等でウィルススキャンを 行なってください。

zipファイルを展開すると、"ffmpeg-(日付)-(長い文字列)" というフォルダができますが、これをCドライブ直下に移動し、 フォルダ名を "ffmpeg" と変更しておいてください。

次に、以下のファイルをダウンロードして、適当な場所(デスクトップ上など)に置きます。これも念のため ウィルススキャンを行なうことをお勧めします。

使用法

圧縮したい動画ファイルを、ReduceVideo.batのアイコンの上までドラッグ & ドロップします。

黒いウィンドウが開き、1-4のモードの選択を求められますので入力してください。4を選んだ場合は さらに解像度等を入力してください。

その後圧縮が始まります。途中経過が表示されますが、ほぼ元動画の長さの数分の1程度の時間で終わるはずです。 終了すればウィンドウは自動的に閉じます。

圧縮されたファイルは、元動画と同じフォルダに、末尾に "_reduced_mode1" 等のついたファイル名で保存されます。

注意

このツールは無償・無保証です。使用した結果、コンピュータが故障した、ファイルが消えた等の損害があっても、 責任は負いかねますのでご了承ください。

生成された動画はほとんどのパソコン、スマートフォン等で再生できるはずですが、もし正常に変換されない、再生できない等の トラブルがありましたらお知らせください。ただし、対処できるとは限りません。

このツールは自由に再配布、改変等していただいて構いません。作者は動画編集もプログラミングもアマチュアですので、 改善は大歓迎です。

例

PowerPoint スライドショーを録画

PowerPointで「スライドショーの記録」を行ない、さらにビデオに変換したものを圧縮しました。

スライド中にとんでもない誤記がありますがご容赦ください。

なおPowerPointでSD動画に変換したものは 13.08 MB でした。SD動画からこのツールで圧縮すると、HD動画から圧縮した場合よりサイズが大きくなってしまいます。圧縮前の動画はできるだけ高画質のほうがいいようです。ただし、PowerPointでのビデオへの変換は多少時間がかかります。

Windows ゲームバーで録画したもの

Windows10の「ゲームバー」の録画機能を使い、PDFファイルを全画面で閲覧しているところを録画したものです。 WebブラウザやPowerPoint等の他のソフトウェアを使っている様子も同様に録画できます。

本来ゲームの録画用のため、元ファイルはかなり高画質で録画されています。前の例と比べると、webカメラの画像がなくより単純な映像に なっているため、ファイルサイズを更に小さく圧縮できているのでしょうか。